2015年 一橋大学 数学 大問5 [1] 解説
久しぶりに入試問題の解説です。
今回の問題は正直そんなに難しくありませんが、解答の記述の書き方が難しいのかな?そういう問題です。
以下に 解答作ってみましたので、自分の答案が出来たらチェックしてみてください。
(解答)
(1) \(\cos\theta\)は\(T=2\pi\)の周期関数 かつ\[ \sum_{k=1}^{12}cos(\frac{k\pi}{6})=0 \]
したがって\[ \sum_{k=1}^{12}cos(2t\pi+\frac{k\pi}{6})=0 (t=0,1,2,\cdots,n-1)\]
ゆえに \[\sum_{k=1}^{12n}cos(\frac{k\pi}{6})=\sum_{t=0}^{n-1}\sum_{k=1}^{12}cos(2t\pi+\frac{k\pi}{6})=0 \]
以上より \[ \sum_{k=1}^{12n}a_k=\sum_{k=1}^{12n}k=6n(12n+1) \cdots(答)\]
(2) \[ a_k^2=k^2+2k cos(\frac{k\pi}{6})+cos^ 2(\frac{k\pi}{6})\]
ここで \[ 2\sum_{k=1}^{12n}k cos(\frac{k\pi}{6})\cdots☆\] について
\(k\)が\(12t+1\)から\(12t+12\)までの区間の和を考えると
\[ 2\sum_{k=12t+1}^{12t+12}k cos(\frac{k\pi}{6})\]
\[ =2\lbrace(12t+1)\times\frac{\sqrt3}{2}+(12t+2)\times\frac{1}{2}+\cdots+(12t+12)\times1 \rbrace\]
\(=12\)
より ☆はこれの\(t=0\)から\(n-1\)までの和であるので
\[ 2\sum_{k=1}^{12n}k cos(\frac{k\pi}{6})= 2\sum_{t=0}^{n-1}\sum_{k=12t+1}^{12t+12}k cos(\frac{k\pi}{6})=12n\] となる。
また(1)と同様に考えると、
\[ \sum_{k=1}^{12}cos^2 (\frac{k\pi}{6}) = \sum_{k=1}^{12} \lbrace\frac{1}{2}+\frac{1}{2}cos2(\frac{k\pi}{6}) \rbrace=6\]
したがって \( \displaystyle \sum_{k=1}^{12n}cos^2(\frac{k\pi}{6})=6n \)
以上より \[ \sum_{k=1}^{12n}a_k^2=\sum_{k=1}^{12n}\lbrace k^2+2k cos(\frac{k\pi}{6})+cos^ 2(\frac{k\pi}{6})\rbrace\]
\[=2n(12n+1)(24n+1)+12n+6n= 4n(144n^2+18n+5) \cdots(答)\]