偏差値40中3が1か月で偏差値を30上げて慶應志木高に合格する話.32
先生、一つだけ抗議したいことがある。
そう言いながら Tくんがどたばたと教室に入ってきました。
先生からもらった学生服 上着はぴったりだったのに、ズボンは切らないといけなくて・・・
しかも許せないのが 先生との身長差の分 それがズボンを切った長さと一致していて・・・
もう本当に 抗議したい。
切らなくてもよかったんじゃない? もしかしたらTくんもオレと同じ185cmまで伸びるかもよ?
絶対無理。
実は、Tくんは新品ではなく 古着の学生服が着たいらしく、お下がりを探しているとのこと。
しかも、知り合いの川越高校のお兄さんがくれるらしいです。
そのお兄さんのお母さんは
制服だけでも慶應志木高校に出世できてよかった。
と喜んで、ぜひ Tくんに着てほしいとのこと。
それを聞いたとき思わず
オレの制服もあるよ。 いる? 学生服って替えが必要じゃん? 欲しければあげるけど・・・
そのお母さんの気持ちもよくわかったのですが、Tくんがあまりにうれしそうにしていたので つい 言っちゃいました。
この入学準備の頃には、Tくんがよく見せていた 顔をくしゃくしゃさせるチックは ほとんどみられなくなっていました。 そう、すっかりプレッシャーから解放されたのでしょう。
しかしその様子に、新たな悩みが・・・ 私から見て Tくんはかなり頭が良くなったものの、なんか全体がアンバランスなカンジ。
ちょっと目を離せば崩壊しそうな そんな不安を感じてました。
性格的に少しルーズなところがある上、この頃は 私の言う事しか まともに聞かなくなったように感じていたのです。
でも、それをコントロールしながら バランスが良い感じに出来るのはオレしかいない。
まだまだ頑張らなくちゃと 合格の喜びから自分の気持ちを切り替えつつありました。
それにしても、オレのお下がりの学生服、サイズもぴったり。 よく似合ってました。
ズボンだって言われなければ、気付かないのに・・・足 短く見えないって。(笑)