偏差値40中3が1か月で偏差値を30上げて慶應志木高に合格する話.最終話
先生、あれって 賭博黙示録カイジの電流鉄骨渡りを渡りきったようなもんだよね。
きっとあの日々を、漫画好きなTくんは にこにこしながらそう言うに違いない。
そのTくんの受験が終わり、暫くしたころ 噂を聞きつけた たくさんの人達が塾へやってきました。
勿論、皆さん ここまで詳細な内容は知るはずもなかったのですが、スマホもない当時は 今以上にお母さん方の口コミのパワーは大変なもの。
瞬く間に 国分寺教室には入会まで2年待ちの人が出来ました。
その後、新所沢から移転した小手指教室では、たくさんの生徒さんを御三家をはじめとする学校に輩出。
そして その後 その子等は国分寺教室にて 素晴らしい合格実績をつくってきてくれるという現在の姿となりました。
私は教室で、数々の優秀な生徒に囲まれて、とても幸せな気分でいました。
それらの生徒達はまるで高い山々のよう。 その壮観な景色の中、一番古株みたいな顔をしたTくんの姿もそこにありました。
慶應志木高の中で最高峰の山として。
お仕舞。